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スーツの腰ポケットの種類と特徴|フラップ・チェンジ・パッチ等

  • 執筆者の写真: Jillvas 日向
    Jillvas 日向
  • 9月17日
  • 読了時間: 2分

はじめに


スーツを選ぶとき、多くの方が気にするのは「生地」や「シルエット」ですが、実は腰ポケットのデザインも印象を大きく左右します。

ポケットは単なる収納ではなく、スーツの歴史や用途に基づいたディテール。その由来を知ると、スーツ選びがより楽しく、奥深いものになります。


今回は代表的なスーツの腰ポケットの種類と、その背景についてご紹介します。



①フラップポケット


もっとも一般的なポケット。ポケット口にフラップ(ふた)が付いており、雨や埃を防ぐ実用的な形です。

起源はイギリスの乗馬服。屋外活動に適した機能から広まり、現在ではビジネススーツの標準となっています。


オーダースーツ フラップポケット


②ジェッテッドポケット(両玉縁)


フラップのないシンプルな切りポケットで、もっともドレッシーな仕様。

もともとはタキシードやイブニングスーツ用のフォーマルディテールとして生まれました。

礼服やブラックタイの装いには欠かせません。


オーダースーツ 両玉縁ポケット


③パッチポケット(アウト)


生地をそのまま外側に縫い付けたデザイン。カジュアルで立体感があります。

起源はカントリージャケットやハンティングウェア。

スポーティーで親しみやすい印象を与えるため、ブレザーやカジュアルジャケットに好まれます。


オーダースーツ パッチポケット


④チェンジポケット


腰ポケットの上に小さなポケットを重ねた仕様。

由来はイギリスで小銭や鉄道チケットを入れるためと言われています。

英国調スーツに採用されることが多く、クラシックで個性的な印象を与えてくれます。


オーダースーツ チェンジポケット


⑤スラントポケット(ハッキング)


ポケット口が斜めに傾いたデザイン。手を出し入れしやすく、動作性に優れています。また、斜めのラインがウエスト周りをシャープに引き締め、スタイルを良く見せる視覚効果があります。

起源は狩猟や乗馬での利便性。

現在でもブリティッシュスタイルを象徴するディテールとして知られています。


オーダースーツ スラントポケット


まとめ


ポケットは「収納」以上に、スーツの雰囲気やフォーマル度を決定づける要素です。

• 標準的で万能 → フラップポケット

• フォーマル → ジェッテッドポケット

• カジュアル → パッチポケット

• 英国調/個性 → チェンジポケット、スラントポケット


スーツを仕立てる際には、用途やスタイルに合わせてポケットを選ぶことで、より理想に近い一着を手に入れることができます。



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