スーツのベントとは?|種類・特徴・シーン別の選び方
- Jillvas 日向

- 9月19日
- 読了時間: 3分
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はじめに
スーツを選ぶ際、正面からの印象ばかりに注目しがちですが、実は「後ろ姿」も重要なポイントです。その象徴的なディテールが、ジャケットの裾に入る切れ込み「ベント」。
動きやすさとシルエットの美しさを両立させるこのディテールは、種類ごとに印象や適したシーンが異なります。
今回はベントの種類や由来、それぞれの特徴について解説します。
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ベントとは
スーツのベントとは、ジャケットの背中の裾部分に入る切れ込みのこと。立ち姿・歩行・着席といった日常の動作を快適にしつつ、スタイルを美しく見せる役割があります。代表的には以下の3種類があります。
• センターベント:中央に1本入る。最も一般的で、日本やアメリカでは定番。

• サイドベンツ:左右に2本入る英国スタイル。後ろ姿がスマートに見え、クラシックな印象。

• ノーベント:切れ込みがないデザイン。タキシードやイタリアンスタイルに多く、ドレープ感を楽しめる。

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ベントの由来
ベントの起源は乗馬用ジャケットにあります。特にサイドベンツは、馬にまたがる際に裾が広がりやすく設計されたもの。イギリスで生まれたこの仕様は、今でも「エレガントな後ろ姿」として評価されています。
一方でノーベントは、イタリアで発展したスタイル。流れるようなラインを重視し、フォーマルな場面で高級感を際立たせます。
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体型とベントの関係
ベントの選び方は体型によっても注意が必要です。
特に出尻(ヒップが大きい)体型の方がセンターベントを選ぶと、動作時にベントが大きく開いてしまい、シルエットが乱れて見える恐れがあります。そのため、出尻体型の方には以下の選択肢がおすすめです。
• サイドベンツ:左右に分散するため、開きが目立ちにくく後ろ姿もスマートに。
• ノーベント:ドレープ感を優先したい場合に適しているが、動きやすさとのバランスに注意。
体型に合わせたベント選びは、スーツの美しいシルエットを保つために欠かせません。
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適したシーン
• センターベント:オールマイティに使えるため、日常のビジネスシーンに最適。
• サイドベンツ:英国調のスーツや格式あるシーンで活躍。動きやすさを求める方・出尻体型の方におすすめ。
• ノーベント:パーティや式典など、特別な場面でエレガンスを演出。タキシードにも多用される。
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まとめ
ベントは一見目立たない部分ですが、シルエットや印象を大きく左右する重要なディテールです。ご自身のライフスタイルやシーンに合わせて選ぶことで、後ろ姿まで洗練された一着に仕上がります。
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